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たて/よこ
2008年 06月 22日
タテとヨコとを、厳密に定義するのは意外と難しい。
  1. 縦と横とは直行する方向である。
  2. これは両者の識別キーとなる認識だ。

  3. 上(地から遠い方 = 空・宇宙)と下(地の奥深く = 地球の重心)を結ぶ方向は縦で、前や後ろや右や左の方向は横。
  4. という定義もできる。

  5. 流れに平行な方向が縦、流れに直角な方向=横切る方向。
  6. ということも言える。
    この第3の定義は、かなり一般化されえる認識モデルだ。 そして第1・2定義でしか認識していない場合と、この概念をもって会話で使用すると混乱することもある。(請け合いだ)

 例:前後と左右は → 前後は縦 and 左右は横
   上下と左右は → 上下は縦 and 左右は横
   前後と上下は? ← 第2定義からは、前後は横 のはず・・・?

 同系過去記事 > 上下の起源 前後の終焉

布生地は、縦糸と横糸 で織り成されている。
機織り(はたおり)は、鶴の恩返し(夕鶴)で扱われているくらいに昔ながらの機械。
織られた布が進む方向に平行な糸。 それが縦糸。
布となって伸びる方向に垂直な糸。 それは横切る糸。

 アパレルオンチがふらり立ち寄る > 更紗の国から:更紗工房で


樹木など、徐々に育つ方向が縦方向となる事例は多い。
それが、横倒しに地面を這う弦(つる)の姿でも、根っこ乃至(ないし)先っぽ の方向は縦。 その中心となる茎や幹から垂直近くに飛び出るのが横。

 ※ ↑ 言葉を変えているだけで、循環参照(ようは偽性定義)であるなぁ ^^;


生物は、前後の軸 と 上下の軸 との親和性が高い。

左右軸と前後軸を間違える生命体は少ないように思うし、
上下軸と左右を間違えることも少なそうだ。

けれど、前後と上下の見境を失う例は(大いに)ありそうな気がする。
 例:特に人間のように、幼少期の前後と、二足歩行時の上下と切替わっている場合。


輪切り = 横断面 
このような生体画像を作成する装置を日本ではCTと呼ぶが、英語では CAT(Computed Axial Tomography) が一般的だった。
アキシャル(Axial)は軸上の意味。(より厳密には transverse-axial 軸横断の語がある)
トモグラフィ(Tomography)は、断層像の意味である。

年輪が見えるような切り方が、横断面なのだ。
そうした流れに着目すると、川の流れに沿って平行な方向を縦、川の流れを横切る方向っを横(自己参照まるみえ w)とできる。 これは、見えない磁力線でも、重力ベクトルでも同様だ。

長く連続する軸があって、
  1. それに平行な方向 = 縦
  2. それに垂直な(横切る)方向 = 横
という具合になる。


先に、布地を織る縦糸/横糸について触れた。
混沌とした乱雑な方向から 紡ぎだされる糸を、細く撚(よ)り集めて糸はできる。
布地は縦方向にしっかりと引張りながら(張力をかけながら)、織りあがる。

どんな材木も、丸太から切り出される。
大工が最初に覚えることのひとつに、木目を読むということがあげられる。
年輪の方向に木片は割れやすい。
柱にできるか、床板となる強さか、壁板か、天井か、フシはどこにあるのかなどで、手元にある材木を生かしながら間に合わせで住宅が台無しにならない範囲で、木を活かす。

なるほど、合理性を失わない範囲で、施主の枠内でやりくりをするわけだ。

木材を切る場合に、横に切るのは輪切りなのでわかりやすい。(切り株の断面だ)
では、縦に切るという場合、(幹の軸でみて)上下方向に切るのでいいだろう。
だが、先の 「前後と左右」 の区別はつかないのではないだろうか?

このような同心円筒状のものは、切り方に二種類思い当たる。
ひとつは放射状。 ピザやホールケーキの切り方。
もうひとつは、冠状切除。 カツラ剥き。
 バウムクーヘンを解くようビーバー気分で食べたことがあるならよくわかる?


人体の断面にも、横断面(transverse-axial)・矢状断面(左右に三枚おろしの断面 Sagital)・冠状断面(Coronal方向,前額方向ともいいう)の三方向が考えられる。


さてさて、組織や論理というものを考えた場合、必要なのは縦の軸と横の軸との両軸だ。 そして、二つの縦の軸 ── 前後の軸(先輩~後輩)と上下の軸(支える中心~現場の前線)と ── が、ともすると区別されず混乱してしまっていると、組織は一貫性に破れをきたしたり、非常識や非合理が横行したり、不和と不仲と不信に苦しんだり、平等と公平に力を費やしすぎたり、保身はあっても保障は消えたりしそうに思う。
 ※ ことばあそびです(は行編)

守・離・破について触れた記事もあるが、実は仏教に染まった頃に、は行で否定語が多いと思った時があった。 強調に二重否定を用いるのは基本的なレトリックだが、そのような表現が溢れかえっていてその様相に天邪鬼気性を感じ取ったからだ。

 は:破 反
 ひ:非 否
 ふ:不
 へ:平 ← ここから下は、否定語ではなく同属語
 ほ:保 補

まぁこの手の表現は、仏典によらずとも現代物理学の教科書にだって溢れているな。。
 対称性の破れ とか 反物質とか・・・


仏教説話に出てくる、天邪鬼っぽい存在に修羅・阿修羅がある。
 3対の手を持つ像から考えると、手足が8本の蜘蛛族なのかも知れない。
 芥川の「蜘蛛の糸」は教科書に載るくらいの名文だが、こじつけなお話しとも言える。

こじつけ系だが、割と嫌いになれないサイトからの紹介記事を、このタテヨコ論議に噛ませておきたい。 (私はかつて【華氏911】を見て、編集のマジック=点描によって思考は自由になるが誘導も受けやすくなる、ことにやや危惧も感じた)

 ノーベル化学賞・生理・医学賞も掲載しておかねば・・・
 (掘っていくと・・・こちらのコンテンツに)→ YouTube - ルースチェンジ2
 字幕不要での日本語版 → Loose Change Japanese nihongo 911 (1時間23分:全編)

健全に疑念を持ちながら、批判精神に溺れてしまわないというのは難しいものだ。。

事実を同心円状に配置すると、中心に重心点が見える気になるけれど、それは無限にあり得る無数の仮説のひとつに過ぎないのだよなぁ。。。
けれど直接的証拠を意図的に隠匿された場合は、そうした背理法で矛盾するものを消去し尽くす他に手はない。 丹念な検証が生きるのはそうしたケースだ。
 ※ 明言できるのは、隠匿する嘘とでっち上げる嘘とを使い分けるような情報ソースは、関わるだけ不毛(情報操作に操られ果ては加担しやすい)ということだ。



CT(コンピュータ断層撮像装置)の画像再構成原理の発見者も、NMR(核磁気共鳴現象)で生体信号を分析できる事実の発見者も、MRI(核磁気共鳴イメージング:NMR現象を利用した断層像)装置の発明・発展に寄与した人も、ノーベル賞の対象者です。

 [CT原理 MRI ノーベル賞 site:u-tokyo.ac.jp] 検索結果 - goo検索(Green Label)
 ※ 天下の東大の学内向け冊子資料に、直リンクはちょっと・・・で検索で ^^;

CTの開発で受賞したハンスフィールドの場合と違い、MRIでの軋轢はかなり強かったようだ。

2003年のノーベル医学生理学賞-MRIの開発-



陽子一個の原子核をプロトン(水素原子)といい、この原子核の自転による回転スピンは小さな磁石として振舞う。 そしてコマのように自転する軸は歳差運動(すりこぎ状にゆらゆら)する。

 モノを調べるコンピューターの話MRIの元信号

人体の70%程度は水であると言われるが、水=H2O であり一分子の水分子に二個のプロトン(水素:Hydrogen)が含まれる。
この豊富なプロトンが磁石の磁力線に沿って縦に(磁力線の向きと平行に)並ぶ。
 このときに、順並行のものと逆平行のものとに二極化する。
 (その比率は、1千万個:1千万7個 というわずかな偏りである。 ← 0.7ppm)
その差は比率としてはわずかだが、全体としては検出できるほどの磁力成分となる。
 ひとつひとつの微視的磁場に対し、巨視的磁場成分(磁気モーメント)と呼ばれる


MRIには、縦緩和(T1回復)と横緩和(T2失速)の二つの緩和があるが、この緩和で使われる、縦(=磁場の向きに平行) と 横(=磁力線を軸にAxial横断面の成分)って、平行と直交に関係あるのだと気付いたのをきっかけに、この記事を書いてみた。
by bucmacoto | 2008-06-22 02:48 | duality | Comments(0)
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