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metabolic syndrome
2007年 10月 16日
心臓の急性期治療にあたる医師の口から、次のような内容を聞いたことがあります。

ばく 「AMI(急性心筋梗塞)の患者さんて意外と太ってはいないのですね。」

M医 「そうだよ。 肥満とコレステロールが危険因子というけれど、もともと脂肪蓄積に耐えられない身体だから過剰な脂質を処理しきれないで痩せていても発症するんだとおれは思ってるね。 最初から脂肪を豊富に蓄えておける遺伝的素因があるなら、その脂肪負荷に耐えられる基礎代謝能力が備わっているんじゃないかな・・・ とね。」

そうして、体脂肪が溢れるばかりの体躯を揺らしながら、こう続けたのだった。

M医 「同じ体質なら比較できるかも知れないが・・・ 例えば北方由来の欧米人なら全然大丈夫な程度の肥満でも、モンゴロイドならたちまち脂質を処理しきれなくなって発症するだろう? もともとのベースが違う。 それは個々人だって同じこと。 一律に胴囲がXXcm以上なら危ないとか、BMIがYYなら肥満だから発症率が高いだとか意味ないと思うよ。」

 *一般に北方系の生物種は大型化し、動物ならば高度に脂肪を蓄積する傾向がある
   ついでに、孤島など孤立した生態系では小型化=島嶼(とうしょ)化がみられる


体内に存在する脂肪のうち、血液中を流れる脂質が 中性脂肪(TG) と リン脂質コレステロール、そして糖脂質であるそう。 これらはいずれも細胞膜を形成するのに欠かせない生体材料です。 特に多価不飽和脂肪酸は、ヒト体内でほとんど合成されないのだといいます。 この欠乏によって、さまざまな神経細胞系の不都合がおきるのだとは、(ここのライフログに 「天才と分裂病の進化論」 がある)英:ホロビン氏の主張でもありました。
必須アミノ酸、必須ビタミン、必須脂肪酸(ビタミンF)などと同等に、脳が正常に働くためには不飽和脂肪酸が必須なのだということでした。
 * 脂肪酸中の二重結合を、不飽和と呼ぶのは、その分子の手(結合端)が離れて酸素と結合できる性質があるからです。 油を塗ると金属が錆びないのは酸素を先に奪い取ってその手に抑える性質のためです。 1価(オレイン酸など)、2価(リノール酸など)、3価(オレイン酸など)、4価(アラキドン酸)、5価(EPA)、6価(DHA)・・・と二重結合の数が増えるほど多価とみなされ抗酸化力が強いといわれます。 出典:wikipedia 不飽和脂肪酸


一口に肥満といっても、かなり内実はさまざまです。

 身長に対し体重が多い = BMIが高い < 骨が太く筋肉質だと脂肪が少なくてもこの傾向

 体脂肪率が高い < 脂肪(油脂)は電子伝導度が低く絶縁性が高いので、通電計測されますが経路長と断面積が想定規格外の場合は誤差がでかい

 内臓脂肪が皮下脂肪に比べて著しく多い < いわゆるメタボ腹(りんご型肥満)。 皮下脂肪型(女性に多い洋ナシ型)肥満に比べ、血管内皮細胞の炎症・繊維化や石灰化(いわゆる動脈硬化)をきたす遠因といわれて久しい


この内臓脂肪の計測で面白いページがあります。(コマーシャルペーパーベースなのですが)
なぜMDCT対応なのか?内臓脂肪面積を評価するスライス位置について
 * どうもAAA症例のお腹らしく思えます


さて、科学的な結論とは 個を吟味し 集積し メタアナリシス(全てに通底する要素をあぶり出す)することで得られるものです。 ケーススタディ(症例報告)、ケース・コントロールスタディ(対照抽出研究)、コホート研究(ケーススタディがretorospective:過去症例対象 なら こちらは事前計画的:prospective)、無作為抽出試験・二重盲検法 となるにつれ徐々に まとも視されるわけですね。 参考 : エビデンス・レベル

たとえ専門分野の人間(あるいは委員会見解でも)の発言でも、それだけでは間違いない とも 確からしい ともいえないのだとは思います。

それでも、生活習慣と遺伝子の偏りと、どちらの因子が大きいと思うかと聞かれたなら、(運命論・宿命論に加担するつもりはないのですが)私個人は遺伝子の要素が大きいと思っていることを白状しておきます。

1%以上の出現頻度で発現しているDNAの変異を、SNP(一塩基多型)といいます。
もう5年くらい前に、脂質吸収機構を発現する遺伝子に問題があり太れない体質の者に 「長生き病」(コレステロール吸収が阻害されているため太らない 高脂血症とも無縁)という報道がありました。 過去の飢餓が襲ってくる時代には生き残れないで早世する病気が、飽食の現代には長寿となるかもしれないのでしょうか。




もしも、世界中の先進国の飽食者達から、飢餓で死に瀕するものへと援助が継続してなされるなら、それはあるいは人口爆発の悪夢を呼び起こすかもしれません。 そうならないためには教育と、地域指導者の統治モラル(かすめ取り体質ぼくめつ)とが必要でしょうし、もっとまだまだ足りない何かがあるのかも知れません。

身近な飽食防止策やエネルギー無駄遣いって、まとめ払い っていう支払い方式に根っこを感じる私は変わり者なのでしょうか?

かつて電話にマイコンチップが入った頃に、通話料金××円 と表示されました。
長電話を親が注意するのが、日常だったころの記憶も私には懐かしく存在しています。
使う都度の支払い、いつもにこにこ現金払い、ツケは貯めない踏み倒さない・・ < 古典的?

 夢想なのでしょうが、私は思うのです。
炭素税や石油税のように取引に課せられるのが税ならば、食品消費税については(面倒だけれど)買い物の度に、国庫納税/福祉目的税/被搾取層援助 の使途を選んで支払うとかするほうが ── 税の使途に対して国民に権利を与え 責任を選ばせる意味で ── よりよい世界につながる日本国民を育むのではないか。。。
 ってね。

この記事は、本気でメタボを信じるのなら、食費の1割を募金にまわそう を読んで触発されて書いてみました。
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by bucmacoto | 2007-10-16 22:20 | particle
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