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引用文 from ISSN 0917-009X
2006年 04月 28日
定期購読やめて十年にもなるのに,図書館で借りて読んでるのに,こんなに引用文書いていいのかなぁ ^^;
おカネ[¥10.000]に余裕ができたらまた必ず定期購読したいと思っていますから,宣伝と思って許してね~ > 日経サイエンス編集部さま(おつきあいも四半世紀になりますね)

日経サイエンス 2006-01: p14-p15.
[TOPICS]
脳科学
ニューロンたった一個の記憶

特定の人物に選択的に反応する脳細胞がある
しかも抽象的な概念を記憶しているようだ


 雑誌の表紙に載っている有名人の顔を見ると、脳はそれが誰かをすぐに認識する。 これはたった1個のニューロン(神経細胞)の働きによるらしい。 最近の研究によると,こうした画像の解釈に必要とされるニューロンの数は以前に考えられていたよりもずっと少ない。 記憶がどのように生まれて蓄えられるのか、その仕組みに迫る発見だ。
 人間の脳が画像を認識するメカニズムは詳しくはわかっていない。 過去数十年に2つのまるで異なる説が提唱されている。 1つは、何百万ものニューロンが強調して働き、さまざまな断片的情報を統合して全体を認識するという説。 もう1つは、個々の物体や人物の認識に対応する細胞が1個ずつあると言う説だ。
 1960年代,神経学者レトバン(Jerome Letvin)は後者を「おばあちゃん細胞説」と名づけた。 脳の中には家族1人ひとりを認識するためだけに使われる神経細胞があり,これを失うと例えばおばあちゃんを思い出せなくなると言うわけだ。 その後,この説は単純すぎるとして忘れ去られた。

セレブに反応する脳細胞
 しかし,英国レスター大学のキアン=キローガ(Rodrigo Quian Quiroga)らの最近の研究で新事実が浮上した。 彼らは個々のニューロンがさまざまな刺激に対してどれほど選択的に反応するかを調べようと,てんかん手術を受ける8人の患者に注目した。 発作を引き起こす脳の部位を特定するための処置として,患者の脳にはそれぞれ64本の小さな電極が埋め込まれている。 電極の多くは,長期記憶の保存に重要な役割を果たしている海馬と言う領域に取り付けてあった。
 各患者に有名人や動物,物,著名な建物の画像をたくさん見せ,電極で脳細胞の発火を検出。 少なくとも1個のニューロンに強い反応を引き起こした画像を絞り込み,次はその選ばれた画像について3~8種類の別のカットを見せて反応を調べた。
 ある患者では,1個のニューロンが女優ジェニファー・アニストンの写真7種類に反応した。 ほかに動物や建物,有名無実の人物など80枚の写真を見せたのだが,これらには反応しない。 「初めてこの現象を見たとき,椅子から転げ落ちそうになった」とキアン=キローガは回想する。
 別の患者では,女優ハル・ベリーに特別に反応する神経細胞が見つかった。 このニューロンは写真だけでなく,似顔絵やベリーの名を文字で書いたものにも反応した。 さらに,ベリーがマスクをつけたキャットウーマンの姿をしていても,それがベリーだと患者がわかる場合には,同じ神経細胞が発火した。
 つまり「このニューロンはハル・ベリーという抽象的な概念に反応しているのであって,特定の画像に反応しているのではない」とキアン=キローガは説明する。 これは「詳しい内容までは思い出せないが,何について話したのかは覚えている」という状況と似ていて,私たちが記憶を抽象的な概念として蓄えていることを示しているという。 シドニーのオペラハウスやピサの斜塔など,有名な建物に反応するニューロンも見つかった。

思考でコントロール

 場所や人数,物を頭に浮かべると,その内容を表す文字がコンピュータpの画面に映し出される ─── そんな "脳の読み取り" の実現はまだ先だ。 しかし,マサチューセッツ州フォックスボロにあるサイバーカイネティクス社は,ニューロンの発火を検出する埋め込み式チップ 「ブレインゲート」 を開発した。 2004年6月,24歳の四肢麻痺患者の運動皮質にこのチップを移植し,チップについている100本の電極をそれぞれ神経細胞に直接つなげたところ,患者は考えただけでコンピューターゲームや電子メールのチエックといった操作をコントロールできた。
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特殊な結合と発火
 ジョンズ・ホブキンズ大学の神経科学者コナー(Charles Connor)は「特定の人物に対して1個のニューロンがこうもはっきりと反応すると予測した科学者はそう多くないはずだ」と話す。 「これらニューロンがどんな情報に対応しているのかを詳しく調べれば,記憶がどのようにコード化されているのかを探る出発点となる」。
 研究チームの一員であるカリフォルニア工科大学のコッホ(Christof Kouch)は,"ジェニファー・アニストン細胞"や"ハル・ベリー細胞"の働きは「おばあちゃん細胞」とよく似ているものの,だからと言って個々の脳細胞が特定の人や物だけに反応するとはいえないと指摘する。 おそらく,これらの細胞はさまざまな事柄に反応している(複数の人物や物体に反応する神経細胞もあった)。
 「私たちはこれらが『おばあちゃん細胞』であると主張しているのではない。 家族や有名人,よく目にするものなど身近な対象に対しては,以前に考えられていたよりもニュ-ロンがはるかに特殊な形で結びついて発火しているのだ」とコッホは話す。
 この発見は認知症などの病気の研究に影響を与えそうだが,キアン=キローガはもっと実用的な展開を考えている。 埋め込み式のコミュニケーション補助装置,いわゆる”思考解説装置”だ。 「患者の考えていることをコンピューターによって翻訳できれば,意思疎通の助けになるだろう」 SA 

と,長々と引用しておいてなんなのだが・・・ 私はこの短信を読んで最初はとても興味を持った。 けれども一晩たったらどうにも収まりの悪い考え方に思えてきた。
概念としては、記憶というものが特定の点で保持されるか 情報処理プロセス=神経信号回路で保持されるかの違いだと思うのです。 もちろん脳とコンピュータ回路の処理方法はまったく異なるものですが,記憶がDNAのような静的な安定点に情報を凝集したものか、あるいはDRAMのように常にリフレッシュされていないと消失する性質のものなのか,この両者の見解があると思うのです。
で,どうしてこの「おばあちゃん細胞」の発見に賛同しかねるか考えてみました。 どうもこの違和感は、フロー(情報の流れ)とストック(情報の貯蔵)の両者の機能を混同して研究データ解析が行われている気がしたからでしょう。 (もちろん私には内情などわからないのですが・・・)

乱暴な思いつきを端的に書いちゃうと,この発見された神経細胞は クリティカルパスにあたるポイントなんじゃないかなぁ。 短期記憶(STM)から長期記憶(LTM)への定着プロセスとして シナプス結合経路の増大→経路の整理(アポトーシスっぽい経路消失) というものがあるのだと前提しての感想なんですけどね。
画像記憶の想起プロセスを {[視視神刺激→後頭葉統合(認識プロセス)←視神経刺激の分岐から辺縁系回路を経たサブ入力]←(さらに)[辺縁系から分岐したシグナルのフィードバック]}⇔相似形のループの照合 というイメージが私の脳みそにあるから、この自己相同なタイミング同期の調節ニューロンか 幾何的配置の中継点にあるニューロンか どちらかの気がしてしまった。。。 これって,無知ゆえの誤解かなぁ ^^;


ハル・ベリーって誰? なんて方は,こちら < ろーじんにはやさしいbucmacoto(同類優遇 ^^;)



This is Halle Berry.
これは誰?   キャットウーマンに扮したハル・ベリー。 ある1個の神経細胞が彼女の外見ではなく 「女優ベリー」 という概念に応じて発火するので,その人だと認識できる。
c0062295_220375.jpgcatwoman Halle Berry - Google Image Search

Halle Beerry (ハル・ベリー)のフォトギャラリー - goo 映画

©WARNER BROTHERS 2004/COURTESY EVERETT COLLECTION
first writing: 2006-04-28
last edit: 2006.4/29

by bucmacoto | 2006-04-28 21:51 | particle
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