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自由と孤独 そして差別 (夢想詩)
2008年 06月 02日
自由になるということは 孤独になることだろうか
たぶんそれは 違うと思う
自由になるということは 孤独を知ることなのだろうか
たぶんそれは ありがち
自由になるということは 愛を理解するきっかけだろうか
きっとそれは 必要なこと

孤独を愛するということは 自由ということだろううか
孤独を憎むということは 自由を許せないということか
孤独を楽しむということは 自由を楽しんでいるのか

祭りの楽しさのあとに 寂しさが訪れるように
たくさんの人の中から ひとりでに生まれ来る
ほんの少しのほろ苦さ それが自由の中の孤独

塩辛く甘美な突っ走りを 立ち止まるから孤独
並んで進む窮屈さを 捨て去って忘れがたくて
捨てたはずのものを 見上げるばかりの孤独

 佇むばかりで慕情 ほてる程のやさしさ


現実の柵(しがらみ)に 縛りつけられた頃に
ひとりは素晴らしく思え ふたりは優美に思え
縁者は疎ましく そして 見知らぬ他人に憧れ

遠くにあるものが 美しく輝くことを
届かないほどに 愛しく思えることを
知っているのに わからないままに

近くにあるもの 遠く離れているもの
近付きたいもの それが愛情の表れと
遠ざけたいもの それは差別感であろうかと
自分で自分を檻に入れ 窮屈さを我慢することが
努力をすることなんだ 努力しないのはわがままだと
いつのまにか ひとりでに 思い込んでいた

もしかしたら 自分らしさなのかもしれない
自分の押し込めた わがままってやつは
もしかしたら 造られた自分かもしれない
自分の手で作った 努力と檻と孤独とは

近いものと遠くあるものと 区別して
好きなものと嫌いなものと 区別して
よいものと悪いものと 区別して
よい人間と悪い人間を 区別して
役立つものと役立たずとを 区別して

いろんな区別は 仲間わけの手段だったはず
あらゆる差別は 仲間外れの動機で そして孤独のあらわれ
差別しなけりゃ仲間でいられないなら それは縛られた孤独
区別できても仲間のままでいられるなら それはきっと自由


差別のない自由は 孤独のない区別だろうか
区別のある孤独は 自由のある孤独だろうか

差別が孤独と共に消えた時 それは本当の自由と呼べるだろう

post at 2008.06/02
add linkage post at 2008.06/07

by bucmacoto | 2008-06-02 20:36 | wave | Comments(0)
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