2007年 09月 10日
複数の画像ファイルの時は、これまでページサイズを抑える目的で More欄 を多用してきた。
けれど、今回は小サイズのものばかりなので.おもて欄だけで解説することにチャレンジ♪ ※ もくろみ挫折・・・w おそらくアナログのレコ-ド盤を,ストロボ光源や蛍光灯のちらつきで観察し,現れるシマを安定させることで回転数を微調整した経験をお持ちの方も多いだろう。 (おそらく私と同世代 ^^) ブラウン管テレビ画面をカメラで撮影した場合に横じまが目立つ時がある。 走査線とシャッターとのタイミングで、同期部分~非同期の領域とが混在するためだ。 これは長時間のシャッターを選択することで解消できる(平滑化・平均化の作用による)。 ところが、映画のフィルムやVTRではそれができなくなる。 これは 一定時間の間にコマを送らなくてはならないためだ。 このように周期的な間隔でデータを取得することをサンプリング(標本化)という。 元情報を損なわずにサンプリングするためには、一定の細かさが必要だ。 これをサンプリング定理と呼び、その周期(つまりは最低限のサンプル周波数)の1/2までの情報しか再現できない。 これはナイキスト周波数と呼ばれる。 目的とする対象の上限が決まっているなら、例えば音楽のように人間の可聴帯域(聞き分けることのできる周波数の幅)を対象とするなら、音楽CDでのサンプリングのように44.1KHzと決めることができる。 このCD-DAのサンプリングレートでは、22KHzがナイキスト周波数になる。 これは平均的な人間の可聴周波数上限である20KHzに由来する。 現在さらに高周波数のデジタルサンプリングがスーパーオーディオ規格として提唱されているが、これはかつて上限とされてきた20KHzが意識上で聞き分けられる範囲であって、聴覚閾値下の領域ではさらに高周波数にまで感じ取ることが出来るらしいことによる(録音した虫の音と、生で聞く虫の声に差を感じた経験者なら実感できるだろう)。 原音に忠実に・・・と願うほどに、上には上があることを思い知らせてくれる。 音は時間軸に沿った強弱の信号だ。 1次元のサンプリング信号である。 等価な情報を視覚的に表現する道具として、オシロスコープ(商品名。 一般名はシンクロスコープ)波形がある。 それに対し、画像は2次元空間に収められた信号の強弱だ。 単一輝度の信号なら白黒画像に、3原色(Red/Green/Blue)それぞれに輝度を与えるならカラー画像になる。 さて、音楽でチューニングをする場合に、単一の音階(通常Aコード:ラの音 = 440Hz)を用いる。 このような単一波長(整数倍音を含んでも、ヒトは最低音階:基音を認識する)の音は、単色音ということができる。 ちょっと横道だが、人間がオギャーと生まれた泣声は万国共通で、このラの音(Aコード)であるのだという説もある。(眉唾だw) 440Hzというのは、一秒間に440回の振動があるということだ。 音の波形を観察すると、なるほど440個の山と谷が観察できる。 音波とは違うが、交流電源波形の50Hz(西日本で60Hz)でも、山-谷の組み合わせ(ピークとボトムが両方あって1周期)が毎秒50回反復している。 空間の場合は、白と黒のシマ模様(直線対)を ライン・ペア(LP)と呼ぶ。 例えば、1cmの中に10本の黒線と10本の白線があるなら、それは 10LP/cm の空間周波数ということになる。(医療画像などではこの性能が機器性能の指標のひとつ) だいたい50LP/cm、つまり5LP/mm(1ミリ幅に白黒縞模様が5セット=200 post at 2007.09/10 last edit at 2007.09/11 上記表示をカメラで撮影したのがこちら。 このカラー像を、白黒像として認識するのだから、人間の脳みそは凄い。 というか、負荷が大きくて疲れるのもなるほどと思わせる像だ。 だからだろう、プロユースではモノクロモニターのニーズがけっこう高いという。 お値段も高いというのが残念だ。。 同解像度で同じ画素数なら、カラーモニターのほうが3倍もドット数(トランジスタ数)あるのにね。 同じ解像度だと、カラーモニターよりも10倍くらいのお値段ってどうよ(怒) 上の図に、同じ画像を横スクロールさせてみよう。 こうなる。 今度はさっきと違い上重ねするスクロール画像の空間周波数は、先の2/3(幅2pixel)だ。 こちらは こうなる。 さらにオマケにもう一丁。 左から右方向へはじめと同じ3pix幅の白の縦縞を進行させてみましょう。 ただし1pixelずつ3段にずらしたやつ。 ナナメの線のモデルです。 先の拡大画面でも明らかなように、デジタル画像は四角い画素(ピクセル)で表現される。 つまり、どんなに細くても1ピクセル以下を描出する画像というのはつくれない。 ここからふたつの問題が派生する。 ひとつは、画像でジャギーといわれるギザギザが発生する問題。 ふたつめに、画素サイズ以下の描出をするためには、半端な信号の存在を階調(濃淡)で表さなければならなくなる問題。 特にふたつ目は、高品位なモノクロ画像をPC上で扱うことが、原理的に不可能(というか実用困難)であることを示している。 なぜならカラー表示において、TrueColorと呼びながら、RGB各画素に256階調(8bit)しか与えられていないからである。 またも横道だが、人間の目が一度に識別できる階調は256階調と言われている。 だがしかし、暗所で明るい光源を用いるような条件下では同時に10~12ビット ─ つまり1024~4096階調 ─ までの濃淡を認識できることが実験的に確かめられているそうだ。 特殊なアプリケーションとグラフィックドライバで作り込むなら、32bitカラー環境で1024階調の濃度を表すことは可能だろう。 しかしあまり実用的ではない(普及はしにくい)のもまた確かである。 医用画像の標準ファイル形式であるDICOMファイルは、基本で12bit階調をサポートするがPC上の表示ビューアではどう頑張っても一目で本来の像を描出することはできない。 その分は輝度操作で調整する必要があるのだが・・・(ちなみに画像機器の内部的には16bit階調データのものが多数である) 本題に戻ろう。 細い横線があるとする。 カメラの画素ちょうど1個分の高さの横線だ。 これを撮影すると、どうなるだろう? ぴったりならいいけど。。。ずれたらどうなる? 下は10倍拡大図=10ピクセル横線 ドンぴしゃりに収まれば問題なし。 けれど画素の半分ずれると・・・ さらに1/3程度のずれだとすると・・・こんな感じ つまり細い被写体が写るということは、それに見合った解像度でなければ、像の濃度 ─ つまりは色調 ─ が変わってしまうということ。 これは浅い角度のナナメの電線などを撮ると具体的に実感できる。 ナナメの直線被写体は、この画素をまたぐ時の変化が 連続的に起こることになるのだから。 簡便な対策としては、 ・撮影画素数を充分に上げる。 ・可能な限り高品質モードで撮影する。 この2点になるだろう。 JPEG圧縮で圧縮率を高めるとブロックノイズが出現するが、この理由のひとつが、隣接する輝度をひとまとめにして情報量を間引く という性質に起因する。 つまりは階調を低いビット数に丸め込んでしまうのだ。 これを避けるには、空間解像度を犠牲しないような充分な階調度を確保する必要がある。 当然のように、高圧縮率(低画質モード)になるほど、データはざくざく間引かれ階調は少なくなる。 その結果、このような人工的な幾何学図形を示す被写体の画像品位は著しく下がってしまう。 圧縮規格としては古株になるGIFの方が人工的な線画に適するとされる理由もここにある。 解像度(空間分解能)と濃度分解能(濃淡)とは、相互に関係するものだが、まず確保するのは空間分解能になるだろう(少ない画素を増やすには補間に頼るしかない。それは偽像の元)。 その次に濃度分解能ということになる。 ただし、自然風景画像に限るなら、この逆(解像度を落としてでも光量の余裕を優先する)の方が望ましい結果になることもあるのだから、写真という奴は面白いのだ。 ありていに言うならトータルバランスというやつだ。 (以上。大いに予断だらけ・・・^^) この記事は、電線の画像でギザギザが生じる件について書こうと思って始めたのだけど・・・ 対象記事 → 電線写真(なのか?) → Resolution実験なので元サイズのため重いです 説明抜きに 「ピクセル = 画素 = pixel = ドット」 のような用語を並べるのってどーよ ^^; (教育的効果だとゆうなら、もっと整理が必要だろっ 汗;) やはりご老体には、一気に書き上げるだけの集中力持続は困難なようで・・・(笑) つづきはまたの機会に譲ります。< あるのか(?)
by bucmacoto
| 2007-09-10 22:12
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Comments(2)
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