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moral - fineness over finess
2006年 04月 20日
日経サイエンス2003年頃の記事だっただろうか。←(miss:1999.11月号かも)
一般傾向として 倫理観(正義感)の萌芽は世界各国の少年少女に共通するものがあるという。
それは、文化にも人種にも民族にも束縛されていない普遍的な共通項として存在するもの。
  • 【うそ】をつくことへの嫌悪・罪悪感
  • 仲間を 【裏切る】 行為への憤り
  • 同属を 【殺める】 行為への拒絶反応
などは、どの民族であっても文化圏であっても普遍に存在するタブーであるらしい。
この意味では、近親婚・近親交配や 神聖とされるもの(シンボル)を犯す行為よりも、一般的だという。(日本で認められている いとこ婚 は欧州圏では近親婚とされることが多い。)

そして共通する成長過程として、
  1. しなければならない。or してはならない。言われてする。 ⇔ 義務
  2. してもよい。or したい。⇔ 権利
  3. (誰に言われなくても or 見られていなくとも) ぼくは(私は)、こうする。 ← 責任(使命感)
というような過程を経て、強固な倫理観(意志)というものを得ると記述されていた。
 倫理や意志とは、他人からの影響 や 評価への期待 ではなく,自分のなかに確立した基準によって成立するものだ。
 (ひも付きのタコではなく,自らの羽の力で空に浮かぶイメージ)

(私はとっても納得♪)

ルールを守る
 見られているから守る
 守りたいから守る
 守らなければ(大切な)自分を失うから守る
これが自然で素直な成長過程。

データとしては、(うろ覚えだか)
  1. 義務として一方的に与えられた状態では 3割近くの者がルールを破る。
  2. (自らの)権利として自覚した状態では 2割以下の者がルールを破る。
  3. 自らの掟として自分自身に定めた者は、1割を下回る者のみがルールを破るにいたる。
『やらなきゃいけない』という意識であるより『やりたい』であるほうが、
そして
『やりたい』よりも 『やろう(やる)』が勝るのだという。

*データとして表れる数字上は。


私は、すぐに「責任」という言葉を口にするやからは信用しないことにしている。
たとえそれが名高いニュースキャスターであろうと、そぐわない(誇張)ものが感じられたら、テレビの前を去る。(腹が立つからである)
責務という言葉にあるように、責任を義務の裏返し(義務を果たさなければ=責任)という考え方をする人もいることは知っている。(私は決してこれには同意できない)

どんな義務(ルール)であろうとも、それには定めた理由がある。(もしくは 定めた目的がある)
ルールは、その目的(理由)を守るための 手段である。
責任とは、手段(ルール)についてより、目的について問われることがより基本であると思うのだ。


こういうスタンスなので、権利の制限には慎重派である。(自分の権利、さらには他人の権利であろうとも)
  • 権利の乱用には、制限あるのはある程度当然であろう。< リスク(危険)があるならば
  • 同時に、人命・人心への安全性を損なわない限りは、権利を制限する価値はない < 安全を損なったならば 即刻 『責任』 あり

事故防止を唱えて、温室育ちに促成栽培するのは 「好みではない」(美しい育て方とは思えない)のだ。

つまりは、昔で言う 教育ママ&過保護ママ には天敵オヤジなのだ w


モラルの発達には、共通項がある。 その一方で明らかに文化的差異も存在するらしい。

アメリカでは、
 まず家族を大切に → 身の回りの小さな社会規範 → 国家あるいは世界的な規範へ
という、個優先 → 社会(普遍)優先 という方向で倫理形成されることが多い。

インドでは、
 まず社会や生命 → 部族や同属といったより具体的な規範 → 家庭内の家人を大切に
という、普遍的価値観 → 個別の価値観 という アメリカとは対照的な発達過程が見られるそう。

*これはデータとして記述されていなかったので、論文著者のインプレッションと思います。
 いわば、「(一般に)男性は女性より背が高い」 という記述と同じです。
 全体として 平均を比較して正しくとも、個別を比較するとそうとはいえないたぐいの記述です。
 常に正しいわけではない。けれども、意味のある(正しいというべき)正しさと思われます。



国旗は国家のシンボル(象徴)であるという。
次の小話に端的に象徴されているものは、一体何なのだろう。
菊と刀(ベネディクト:Ruth Benedict)において指摘された日本人像は、どう変化し、何を失い何を得たのだろうか。

今まさに沈まんとする、パニック号の救助艇は乗員数に満たなかった。
女性(妊娠可能年齢女子)を、そして これからの未来ある子供達を優先させるのだ。
万国の民族が乗り合わせている船内では、各々の文化に合わせた説得がなされていた。

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アメリカ人には、
「君はヒーローになりたくはないか!」

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イギリス人には、
「君は紳士だろう?」

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ドイツ人には、
「諸君。これがルールだ。」

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日本人には、
みんな そうしているよ。」


この画像は国旗の一覧 - Wikipediaより受信・画像形式改変をしております。
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初稿 : 2006-04-20
last edit : 2006.4/26

by bucmacoto | 2006-04-20 00:32 | duality | Comments(2)
Commented by eikcaj at 2006-04-20 23:26
あ〜っ、まことさんの右上のバク、目がパチクリと動いてる〜!・・こまっ太
Commented by bucmacoto at 2006-04-21 07:58
☆ こまっ太 さま
そーなのです♪ 目を瞑るとかわゆいのです。
作者のchikakakさんは、動画がお上手なのですよ。
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