2008年12月11日
新種のエビ 学名は「ナツミアエ」 小4女児、化石を発見
和歌山県立自然博物館(同県海南市)は10日、県内の湯浅町栖原(すはら)にある白亜紀前期(約1億3000万年前)の地層で、大阪府阪南市立尾崎小学校4年、熊谷菜津美さん(9)が新種のエビの化石を発見したと発表した。発見者にちなみ、「ホプロパリア・ナツミアエ」と命名された。
化石は、頭や内臓を包む長さ3センチの頭胸甲(とうきょうこう)と、2・3センチの腹部、5・1センチの片方のハサミで構成。殻にある溝の形状やハサミが細長いことなどから、甲殻類のアカザエビ科ホプロパリア属の新種と判明した。
国内で近似種が発見されているが、今回のものは保存状態もよく、左のハサミに特徴があることなどから、初期のホプロパリアの研究や進化の起源、分布の解明に役立つ貴重な発見という。
熊谷さんは昨年12月、博物館の化石発掘教室に参加、ハンマーで20個近くの石を割り続けて化石を見つけたといい、「今度は爬虫(はちゅう)類の化石を見つけたい」と目を輝かせていた。
【写真説明】新種のエビ「ホプロパリア・ナツミアエ」の化石を手にする熊谷菜津美さん(右)=和歌山県庁(河崎孝志撮影)
(2008年12月11日 08:12)